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研究内容

 宇宙で最も普遍的な物質状態である”プラズマ”は、高い自由度を有する荷電粒子多体系です。このプラズマが創出する複雑現象の探求は、カーボンニュートラルなエネルギー源として期待されている核融合や、プラズマ過程が深く関与する宇宙・天体物理の物質科学の進展に重要な役割を果たします。

 そのようなプラズマの複雑な非線形・非平衡現象を、スーパーコンピュータによる数値シミュレーションや統計・乱流・カオス理論により研究します。そして、核融合や宇宙・天体プラズマを中心に、幅広い理論研究に取り組みます。

研究テーマ

A. 核融合プラズマの乱流および自発的秩序形成の理論・数値シミュレーション

Theory and numerical simulations for turbulence and spontaneous structure formation in fusion plasmas

 核融合エネルギーを実現するためには、限られた狭い空間に高い圧力のプラズマを長時間、しかも安定に閉じ込める必要があります。しかし、そのとき形成される急峻な圧力勾配が自由エネルギー源となり、プラズマ中には様々のスケールの揺らぎが励起されます。それらはしばしば乱流状態となりプラズマ中に大きな熱および粒子の輸送を引き起こす一方、自発的に層流(帯状流)を形成し、閉じ込めを改善します。

 我々の研究室では、世界的にも稀なプラズマの第一原理に基づく数値シミュレーションコード(大域的ジャイロ運動論シミュレーションコード:GKNET)を独自に開発しました。そして、このコードを用いて核融合プラズマの乱流および自発的秩序形成に関するシミュレーション研究を行っています。→詳細





B. 核融合燃焼プラズマの閉じ込めに関する理論・数値シミュレーション

Theory and numerical simulations for burning fusion plasma confinement

 実用規模のエネルギーをもたらす核融合燃焼プラズマの物理は未解決問題が山積しており、現在建設が進んでいる国際熱核融合実験炉ITERにおける燃焼プラズマ閉じ込め実験により、その解明が期待されています(Wikipedia)

 我々の研究室では、ITERのような燃焼状態にあるプラズマの物理を大域的ジャイロ運動論シミュレーションコード"GKNET"を用いて調べています。そして、燃焼プラズマ物理の理解に基づいて、ITERや将来のデモ炉のプラズマ閉じ込め予測を行っています。→詳細






C. 核融合および宇宙プラズマの電磁流体(MHD)現象の理論・数値シミュレーション

Theory and numerical simulations for MHD phenomena in fusion and space plasmas

 磁場の大規模な変化を伴う現象は電磁流体(MHD)現象と呼ばれ、核融合プラズマの閉じ込め性能や、宇宙プラズマの多彩な構造形成に大きな影響を与えます。特に磁気リコネクションと呼ばれる磁力線繋ぎ変わる現象は、磁場によるプラズマ閉じ込めや太陽現象において重要です。

 我々の研究室では、大域的ジャイロ運動論シミュレーションコード"GKNET"や粒子シミュレーションコードを用いて、磁気リコネクションを中心に、核融合や宇宙の電磁流体現象の解析を行っています。→詳細






D. データ駆動科学による数理モデリング

Modelling based on data-driven science

 一般にプラズマは強い非線形性からそのダイナミックスは複雑であり、シミュレーションで結果が得られたとしてもその大規模なデータの背後に潜む物理を人間が理解できない場合が多いです。

 プラズマ・核融合基礎学分野では、得られたデータをニューラルネットワークと呼ばれる方法論を用いて機械学習することで、そのデータがどのような偏微分方程式で支配されているか推論する機械学習アルゴリズムを開発しています。本手法を用いることで、大規模シミュレーションで得られたデータを再現可能な代理モデルを効率的、かつ高精度に構築することが可能となります。→詳細



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